かなり古い山野製オルガンで、ストップなしのシンプルなものです。
以前に修繕された形跡はありましたが、袋は紙で継ぎ接ぎ、ずれた角度での取り付けなど、恐らく、楽器を知らない素人の方がされたのだろうと思われます。
Japan
製造年 不明
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かなり古い山野製オルガンで、ストップなしのシンプルなものです。
以前に修繕された形跡はありましたが、袋は紙で継ぎ接ぎ、ずれた角度での取り付けなど、恐らく、楽器を知らない素人の方がされたのだろうと思われます。
このオルガンの大袋と小袋は一体型で取り付け方もちょっと変わっていましたので、分離方式に設計・製作し直しました。
小型なので内部スペース的に厳しいかと思われましたが、ギリギリの設計で変更することが出来ました、
古くなって朽ちたフェルトを新しく張り替えます。
パレットバルブのピンも新しく交換しました。
すべてのピンを平行にそして同じ高さに揃う様に、目で確かめながら、慎重に作業を進めます。
オルガンは奏者が聞き手の方を向いて弾くことが多いため、聞き手側に向けられる裏板にも各メーカーのこだわりや装飾があります。
しかしこのオルガンには適当な裏板に変えられていたため、新たに制作することにしました。
オークの無垢板を使用し、下前パネルのデザインをそのまま縮小して彫刻を施しました、
彫刻を施した裏板をオイルとワックスで塗装。
汚れてシミが目立っていた鍵盤は細かい目のヤスリで研磨し、高さを一定に揃えます。
奏者が膝を使って操作するニースウェルもスムーズに動くように調整します。
本体全体をニスで塗装して外装を仕上げます。
山野リードオルガン、完成です。
裏板、内部構造等は作り変えとなってしまいました。